~挨拶と洋菓子への想い~
初めまして、シェフの萩原です。
根はまじめ、驚かされるととても反応してしまう、おしゃべりが大好き。
生まれも育ちも名古屋(ルーツは長野)いわゆる赤味噌文化で育ちました。
元ゼネコンの現場監督という経歴もあり、 食べ物はすべて、味の濃く パンチの効いたものが美味しいと思い込んでいました。
京都のこの店に弟子入りした際、当時の師匠(元有名ホテルのパティシエ)から、”食後のデザート”の、
「お腹いっぱいだけど、あと一口食べたい」
そんな 軽やかな美味しさがあることを学びました。
”美味しさ”との不思議な出会いは 人との出会いと同じなのだと お客様とお話しをしている中で日々実感します。
対面で商品を販売させていただくとき、「知人からジェニアルのケーキをいただいて、それで初めて買いに来た」と笑顔でお話ししていただいたり、「自宅が遠くてたまにしか来れないけれど、知り合いに京都市役所近辺でおすすめの店はあるかと聞かれたら、必ずジェニアルをすすめているよ」など満面の笑みでお話しいただくとき、
人は初対面にもかかわらず"美味しさ"を介すことでいつも以上に親しみがこもり打ち解けやすくなるのだと感じます。
2度3度となく来てくださるお客様の中には、ジェニアルのケーキをそのお客様の大切な方々へ宅配便で送ってくださることも多々あります。
そんなとき、そのお客様から「先方の方が美味しいケーキだったと電話でご連絡いただいた!」「喜んでいただいた!」等のお喜びのお言葉をいただくとき、
うずくようなむずがゆいようななんとも表現しにくい心の底からの嬉しさが込みあげてきます。
この嬉しさをいつも感じていたいから、私はこの仕事が辞められず、ずっと続けて行きたいと考えているのだと思います。
インターネットの普及のおかげで、そのような素敵な機会は、街の一パティシエの私にも多く与えられていることにいつも感謝しています。
毎年毎年同じ時期にケーキをご注文くださるお客様、年に1度だけ顔を合わせるお客様もいらっしゃいます。
例えば、バースデーケーキにローソクを灯した家族写真をメールに添付して幸せそうなメッセージと一緒に送ってくださるお客様を思うたび、
また、その横に連れてこられるお子たちが毎年ご成長されているのを見るたび、
どのお客様とも同じ時を刻み、そして同じように私も成長できている実感(ときにはまだまだ成長が足りないと感じる実感)を感じることのできる喜び、これが私なりの幸せなのではないかと思っています。
幸せを感じながら、お客様の一言で心が癒される、こんなに素敵な仕事って此の世の中にそんなにないのではないでしょうか?
これからも、多くの方々の記念日やイベントに、私どもジェニアルのケーキがそれらを引き立てその輪に包まれるよう、歩みを止ずより良いものをご提供するよう精進してまいる所存です。
パティスリー・ドゥ・ジェニアル
シェフ 萩原大士